私は自他共に認める柴崎さん好きなのですが
残響のテロルの作品自体が好きな人間でもあります
なので今回はスピンクス二人にちょっとスポットを当ててお話したいと思います
というか、残響の主役は柴崎さんであり、ナインとツエルブなくては物語を語れないわけで
ございます
というわけで、ネタバレが多数存在することになりますので、以下、未見の方はご注意ください
ナイン(以下9)とツエルブ(以下12)
この二人は多分、相当に小さい頃に計画に参加させられたんだろうなと考えています
別に同じ施設にいたとかいうわけではないのかも
認証保育園だかで働いてる人が言ってました、小さい子でもやっぱり頭の出来って違うらしくて、
小さい子でも頭のいい子ってのは存在するらしいです
きっと二人はそんな子だったんでしょうね
まだ、それこそお母さんの背中におぶさってるくらいの小さい頃に連れてこられて、きっと二人は
ちょうど同じくらいの歳で、おのずと一緒にくっついていたのでしょう
いくら被検体でも、子供らしいそういった行動は、制限されなかったのでしょうね
大人には懐かなかったのは、彼らを子供として面倒みてなかった(そういう大人はいなかった)と
考えました
まあ、どうして、そこまで被検体状態だったかといえば、本当に彼らは大人から見ても「天才的
頭脳を持った被検体」にしか見えたからなんだろうなということで、明らかに彼らは、組織から
見たら普通の子供達じゃなかったのだろうと考えるのが妥当なのかな
薬の投与と、発達検査と
そんななか、レクリエーションの時間があったのかなかったのか、9の心の闇になるくらいの
ハイヴ(以下5)とのかくれんぼか、12いわくの何の味もしない食事とかが日常的に執り行
なわれ、大人以上に頭の良くなった9の考えたことは、その施設からの脱走だったと
全員で出るのか目標だったのかもしれませんが、そこで脱走計画を話せたのはどうやら12と5
だけだったのでしょうかね
12はきっと9との信頼関係が出来ていて、一緒に逃げるって決めて、でも5は一緒に逃げても
自分は9より優れた人間にはなれないと思って、施設に残ることを決めた
9はリーダーシップが取れる子。ここにいたらみんな殺されてしまう、本当はみんなを救いた
かった。ずっとそんなことを思ってる彼を思うとやはり切ない
12は9のことを慕ってて、彼なりに小さいことからずっと9のことを思いやってたと思います
世界で一番の9の仲間だったと思います
でも、ここでまた切ないのが、彼らは大きくなって、まったく同じ方向を向いてるわけでは
なくなったというところ
9は、自分達を世界から消し去って、被検体として扱って、さらには計画さえも公文書から消し
去った人間への一矢を報いることによって、自分達という「無き存在」を「存在するもの」へ変
えようとして
12は、9以上に望みが純化してて、こうとしか生きることを許されなかった自分達の運命からの
開放が、計画遂行によってなされることを望んでいた
そんな感じだったんだろうなと思います
これは個人的解釈ですが、12は9のような症状が現れていなかったので、多分彼自身はあの白い
羽が見えるようになるまで、死というのを9のように身近には感じてなかったんだろうと思います
白い羽が見えて初めて「ああ、俺の命もあと少しなんだ」とリアルに感じだした
そこで残された時間で何をするか考えたときに、9とのズレが生じた
そこまで計算ずくだったかは解りませんけれど
もし、投薬データが残ってたら、自分達が投薬された薬の量とか知ってて、計算できたかもしれない
偶然、日本政府が秘密裏に開発してたものが出来上がったのも、彼らが「大人っぽく見えて行動
できる」くらいでで良かった。そこまで彼らが成長するのと、死ぬのの限界時間があの青森で
原爆盗んでからの夏に起こしたテロのタイミングなわけで
高校に転校するころには、当然
「俺達はいつ死んだっておかしくない」
と認識してたと思うと
これまた切ない…
というか、たぶん、そう思ってたに違いないわけですが
12の無鉄砲?な行動も、最後だからと思ったら納得いきますよね
でもここでまた切ないのが9は、12のその行動を、けして止められなかった
最後だとわかっているから、あと少ししか生きるという自由を与えられていない親友に、好きに
させてやるしかなかった
「行かないでくれ」
そう言うしかなかった
あの台詞はそこにかかってくるのかなと思ってます
12が最初リサを9に救うことをさせたのは、ずっと彼が苦しんでる悪夢からの開放が出来るかも
しれないという、心からなのかも知れないけれど(のちに5が出てきてしまって、なんの意味も
無かったけど(笑))
9は、12がリサを拾ってきたことも、正直ホントにやめとけと思っただろうけれど、でも仕方
ないと、最後まで面倒をみてました。エライ。
よくも悪くもリサが人間でよかったですよ
動物だったら自分達がいなくなったあとの飼い主とか探さなきゃいけませんから
リサなら自分の家に帰れば良い訳で
事件後も、二人の様子を、柴崎さんに語ることもできる
12はあまり自分達とかけ離れた普通の生活をしてた普通のリサが、自分達のところに来たこと
によって、彼の望む「普通」みたいなものが体験出来て、うれしかったんだと思います
「すべての世界から隔絶されていた生きていた自分達も、普通の人みたいに生きることができた」
って思ったのでしょう
「ねえ、ナイン。そう思わないかい?」
って
12がリサを救った後、リサを救ったということよりも、9を裏切ってしまったということで、
とんでもなく落ち込んでたのは、二人の関係性があってのことで
(リサが12に恋愛感情持ってなくて良かったですね。。自分救っといてあそこまで凹まれたら
ショックでしょう…)
9と12は、最初から最後まで、二人は二人だけだったんだと私は思ってます
小さい頃から一緒にいて、たぶん、本当にお互い、お互いのことを知り尽くしてたんだと思います
リサが来たあとも9と12は互いを、リサを通して見てましたし
とんでもない理不尽の中で生きて
何が起こっても涙を流すことがなかった9が、最後まで理不尽に12を目の前で殺されて
あの、彼が声をあげて泣いたシーンは、9の存在の象徴みたいなシーンだなと思います
彼らは、けして凄い人間ではなくて、普通の感覚を持った子達で
そんな彼らがたどった運命
とてもそこが切ない
悲しいじゃなくて、ホントになんとも切なくて
自然と涙が流れてしまいます
一瞬でも、復讐に揺らいだ気持ちを、柴崎さんが正してくれて、最後に柴崎さんにすべてを
託すことができた
それが救いですよね…
そんなわけで、残響のテロル
スピンクスについての感想です
語りきれるわけでなく、そんなこと言っちゃったら、なんで書いたか解りませんが
二人について語りたかったのです
あえて別のキャラの話は少なめにしました
閑話休題
もうすぐ柴崎さんジャケのBRが届きます
楽しみです
でも羽村が一緒なのはどうも納得がいってません
柴崎さんまで描いたんだから、一緒にいるのはナインか、もし警察なら倉橋さんにしてほしかった
解ってないなあ(何がだw)
柴崎さんジャケ記念でなんか支部に上げなきゃとか思ってます。。
閑話休題
また週の真ん中あたりでは寒波が来るとか
もう何回来たよ…
皆様、体調不良にはくれぐれもお気をつけて
- 2015/01/26(月) 01:07:10|
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